変数と定数

変数

変数は、文字列や数値などを入れる箱です。


変数のルール
書き方例
           <?php
                $abc = 〝こんにちは〝;
                echo $abc;
            ?>
        


「=」は代入という意味の演算子です。abcという名前の変数に”こんにちは”と入れています。
その変数をechoを使って出力しています。

実行結果
こんにちは

定数

定数は変数と同じ、文字列や数値を入れる箱です。ただし、再設定は出来ません。

定数のルール
書き方例
           <?php
                define("TITLE", "こんにちは");
            ?>
        

データ型

文字列(string)

stringは、文字が連結されたものです。PHPでは、 文字は 1 バイトと同じです。つまり、256個の異なる文字を使用可能です。
文字列は、「"」(ダブルクォーテーション)、もしくは「'」(シングルクォーテーション)で囲います。

書き方例
           <?php
                $abc = 〝こんにちは〝;
            ?>
        

整数(integer)

10進数、16進数、8進数 表記で指定可能です。符号(-または+)を前に付けることが可能です。 8 進数表記を使用する場合、数の前に 0 (ゼロ) を付ける必要があります。また、16 進数表記を使用するには、数の前に 0x を付ける必要があります。

書き方例
           <?php
                $a = 1234; // 10進整数
                $a = -123; // 負の数
                $a = 0123; // 8進数 (10進数の83と等価)
                $a = 0x1A; // 16進数 (10進数の26と等価)
            ?>
        

論理型(boolean)

真偽の値を表します。 データ(値)の値は、TRUE(真) または FALSE(偽)です。(大文字・小文字どちらもOK)

書き方例
           <?php
                $foo = True; // 値TRUEを$fooに代入する
            ?>
        

浮動小数点数(float, double)

小数点付きの数値のことです。 3.14 や 0.004 などです。
また、0.015E2(0.015*10の2乗 で 1.5となります。)などの指数形式の記法にも対応しています。

書き方例
           <?php
                $a = 1.234; 
                $b = 0.2e3;  // 200
                $c = 3E-4;   // 0.0003

            ?>
        

浮動小数点型の大きさはプラットフォームに依存しますが、1.8E-308から01.8E+308までの精度14桁となっています。(10進数 64ビット IEEE フォーマット)
浮動小数点型の値は近似値になります。7.6 は 7.5999999999 という値で表されます。つまり、浮動小数点数を正確な値で処理することを期待したコードを記述してはいけないということになります。

NULL

特別な NULL 値は、ある変数が値を持たないことを表します。NULL は、null 型の唯一の値です。
NULL 型の値は一つだけで、 大文字小文字を区別しない定数 「NULL」です。
変数は、以下の場合に NULL とみなされます。
・定数 NULL が代入されている場合。
・まだ値が何も代入されていない場合。
・unset() されている場合。 (指定した変数の割当を解除した場合)


演算子

演算子とは、変数や定数などの値に対して、計算や文字列の連結、比較などの操作を行うために用意されているものです。
比較演算子と論理演算子については3日目条件分岐にて説明いたします。

代数演算子

数値の計算を行う時に使う演算子です。足し算・引き算・掛け算・割り算など、普段計算で使っているものです。

内容結果
-$a負にする$a の逆
$a + $b加算および $b の合計
$a - $b減算と $b の差
$a * $b乗算および $b の積
$a / $b除算および $b の商
$a % $b剰余を $b で割った余り
書き方例
           <?php
                // それぞれの変数に値(データ)を代入
                $a = 9;
                $b = 3;
                $c = 10;

                // $a と $b を足し算した結果を$answer1に代入
                $answer1 = $a + $b;

                // $a から $b を引いた結果を$answer2に代入
                $answer2 = $a - $b;

                // $a と $b をかけた結果を$answer3に代入
                $answer3 = $a * $b;

                // $a を $b で割った結果を$answer4に代入
                $answer4 = $a / $b;

                // $c を $b で割った余りを$answer5に代入
                $answer5 = $c % $b;

            ?>
        

代入演算子と複合演算子

変数に値や計算結果を代入するための演算子です。代入演算子(=)と代数演算子などを組み合わせたものを複合演算子といいます。

結果
$a = $b $aに$bの値を代入
$a += $b$aに$bの値を加算して代入($a = $a + $bと同じ)
$a -= $b$aに$bの値を減算して代入($a = $a - $bと同じ)
$a *= $b$aに$bの値を乗算して代入($a = $a * $b)
$a /= $b$aに$bの値を除算して代入($a = $a / $b)
$a %= $b$aに$bの値を剰余算して代入($a = $a % $b)
$a .= $b$aに$bの文字列を連結して代入($a = $a.$bに等しい)

文字列演算子

文字列の演算子は 2 種類あります。
結合演算子('.')で、右引数と 左引数を結合したものを返します。
結合代入演算子('.=')で、 この演算子は右側の引数に左側の引数を追加します。

書き方例
           <?php
                $a = "Hello ";
                $b = $a . "World!"; // $b は、"Hello World!" となります。

                $a = "Hello ";
                $a .= "World!"; // $a は、"Hello World!" となります。
            ?>
        

加算子と減算子

加算子はインクリメント・減算子はデクリメントと、言います。

名前効果
++$a前置加算子$a に 1 を加え、$a を返します。
$a++後置加算子$a を返し、$a に1を加えます。
--$a前置減算子$a から 1 を引き、$a を返します。
$a--後置減算子$a を返し、$a から 1 を引きます。

インクリメント演算子とデクリメント演算子には、2種類書き方があります。
前置と言われる++$a(--$a)と、後置と言われる$a++($a--)です。
前置と後置では演算を行うタイミングが違います。
前置は変数の参照より先、後置では変数の参照後です。
そのために2つの演算結果には違いがあります。

書き方例
           <?php
                // 後置加算
                $a = 5;
                echo "5 となります: " . $a++ . "
"; echo "6 となります: " . $a . "
"; // 前置加算 $a = 5; echo "6 となります: " . ++$a . "
"; echo "6 となります: " . $a . "
"; // 後置減算 $a = 5; echo "5 となります: " . $a-- . "
"; echo "4 となります: " . $a . "
"; // 前置減算 $a = 5; echo "4 となります: " . --$a . "
"; echo "4 となります: " . $a . "
"; ?>